二日目の公演
公演を二回しか出来なかったのは少し悔しい気がします。
今日の稽古が始まったのは昼前です。後で聞いた話では、九時前に会場に来てドアが開くまで待った参加者もいたそうです。気合いが入っています。全員が昨日の反省点を思い出し、今日の公演に向けて演技を磨きたいでしょう。
昨日の公演後、イッセーさんが話した事を思い出します。
「いま皆がやった事を体が覚えています。同じことを繰り返そうとしても、全く新しい事を編み出そうとしても駄目です。演技をすると、どこか足りないと思うポイントが必ずあるはずですので、そこを少し変えるといい。新しい台詞でもいいし、体のこなしでもいいです。少しの変化で十分です。」
昨日の公演で流れがはっきり読めたので、今日は順番が入れ代わります。通し稽古はしませんが、新しい順番のとおりに舞台に入る練習はします。過剰な訓練は逆効果を招きかねませんので、演出家の森田は昨日までのような指導をしません。反省点は各自、分かっているので、プレッシャーをかけ過ぎない方が良いです。
開演時間になると、昨日同様森田が観客に挨拶をした後、公演が始まります。
前回をはるかに上回る出来です。過剰な緊張が溶けたのか、演技には昨日よりも柔かさや落ち着きがあります。客席の反応も作品の良さを物語ります。
イッセーさんが参加する作品も昨日より増えました。父親と中学生の息子が母の帰りを待つ居間に担任の先生が突然現れ、思わぬ事件が発覚する。
大家族のお父さんは弁当を買いに行ったコンビニで万引きで捕まり、イッセーさんふんする店長に連れられて戻る。
父親の嫌いな所を語る娘の誕生日を祝う演奏家も増え、親子が豪華な演奏を背景に踊りだします。
今日の公演も盛大な拍手を呼びました。終りの挨拶の後、イッセーさんは観客が見守るなか舞台上で参加者全員をインタビューし、紹介しました。こんなにも背景がちがう、なんの接点もなかった者同志が六日間だけ一緒に物語をつくり、披露出来たことは通常考えられない事です。
彼らの中にはもう二度と演劇に携わる事がない者もいれば、もしかしてまた何時かイッセーさんとワークショップ等で顔をあわす者もいるかもしれません。どちらにしても明日から我々全員がいつもの生活にもどります。
次のワークショップがはじまるのは約二週間後です。その時の新しい出会いと新しい作品が楽しみです。

恋人自慢を競う姉妹

飛び入りの赤子を抱いた母親

突然現れた教師のイッセーに驚く父子

むさくるしいアパートに現れた町内会長イッセー

楽隊が現れて、二日目も終了

イッセーさんのインタビューで、出演仲間の年齢、職業を初めて知る